損小利大スタイルのトレードで気がつかないこと
- 2021/02/21
- 19:40
こんにちは。週末いかがお過ごしですか? 今月に入って色々とトレードの検証をしているのですが、今日はこの検証で気づいたこと2点について、私なりに感じたことを綴ります。
損小利大が本当にいいのか?
一般的には損小利大になるようなトレードをするようにって奨励されています。つまり、損失額(リスク)を利益額(リワード)よりも小さくするということです。
リスク1に対してリワードがそれ以上。一般的にはリワードは2以上がいいと言われています。なぜなら、利益額の方が損失額より大きければ、総合的には利益が残るからです。
単純計算してみます。
- リスク1=資金の2%
- リワード2=資金の4%
- トレード回数10回
- 損切り回数6回 = 6 x 2% = 12%
- 利確回数4回 = 4 x 4% = 16%
- 合計損益 :16% - 12% = 4%
- リスク1=資金の2%
- リワード3=資金の6%
- トレード回数10回
- 損切り回数7回 = 7 x 2% = 14%
- 利確回数3回 = 3 x 6% = 18%
- 合計損益 :18% - 14% = 4%
上記の場合だと、損切り回数が利確回数より多くても、利益が残ります。リスクリワード2であれば、勝率が4割でも利益が残ります。さらにリスクリワード3であれば、勝率がたっったの3割でも利益が残ります。
これが損小利大のメリットになります。
だったら、リワード数を高く設置すれば利益がたくさん残る、って勘違いしそうなんですが、ここに落とし穴があります。
リスクリワードが高かければ高いほど勝率が落ちる
ということです。もしかしたら中にはリスクリワード5で勝率80%とかうトレードもいるかもしれません。そういうトレードは多分スナイパー式で、リスクリワードが良さそうな相場のみに絞ったトレードでしょう。
さて、話を戻しますが、あるトレードのリワードを変えてバックテストしてみました。
左:リスク1に対してリワード1 中:リスク1に対してリワード2 右:リスク1に対してリワード3
- 時間足:日足
- トレード回数:24回
- リワード1になったらストップを建て値に移動し、その後は放置
リワード1の結果
- 利確数:18回
- 損切り:6回
- 勝率:75%
- リスク数:6
- リワード数:18
- 総合リスクリワード数:+12R
リワード2の結果
- 利確数:17回
- 損切り:6回
- 建て値:1回
- 勝率:70%
- リスク数:6
- リワード数:34
- 総合リスクリワード数:+28R
リワード3の結果
- 利確数:13回
- 損切り:6回
- 建て値:5回
- 勝率:54.2%
- リスク数:39
- リワード数:3
- 総合リスクリワード数:+36R
上の結果から、利益を一番多く得られるがリワード3です。でも勝率が一番低いのもリワード3です。
上記表には出ていませんが、リワードを高くすると損切りも連続に起こります。でも、総合的みたらリワードが高い方が利益が残ります。
ここで何が試されるかというと、
トレーダーの心理状態です。
連敗に耐えらえるかどうか? 連敗しても、自分のトレードを最後まで信じて、ルール通りに延々とエントリーして行くことができるかどうか?
連敗に耐えられない性格ならリワードを小さくして勝率が高いトレードをした方が精神的に楽です。
連敗しても1回のトレードで連敗分をカバーできるから連敗しても大丈夫、という性格ならリワード数を高くして大きく狙ったトレードでも大丈夫でしょう。
ただ、ここで大切なのは、勝率が高くとも、連敗がいつ起こるかは、誰にも分からないことです。
勝率70%でも、最初の30回は連敗し、次の70回が連勝なる可能性も十分あります。
マイナスになる月が3ヶ月連続し、残り9ヶ月が圧勝する可能性だってあります。
なので、連敗してもまだトレードができるように資金管理をしっかりしたいものです。
ではまた。
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